資料No. |
515-57 |
報告書タイトル |
多径間連続高架橋の限界状態設計法による設計マニュアル |
委員会名 |
橋梁形式研究委員会 |
委員長名 |
園田恵一郎(大阪市立大学 工学部 土木工学科) |
活動期間 |
平成3年4月〜平成5年5月 |
発行年 |
平成5年8月1日 |
報告書目次
まえがき
第1編 設計のためのガイドライン
1章 総則
1.1.一般
1.2.適用の範囲
1.3.用語の定義
1.4.記号
2章 設計の基本
2.1.設計の目的
2.2.設計耐用年数
2.3.設計の原則
2.4.安全係数
2.5.修正係数
3章 材料
3.1.鋼材
3.1.1.強度
3.1.2.弾性係数、ポアッソン比、線膨張係数
3.1.3.応力−ひずみ関係
3.1.4.PC鋼材のリラクセーション率
3.2.コンクリート
3.2.1. 強度
3.2.2. 弾性係数、ポアッソン比、線膨張係数
3.2.3. 応力−ひずみ関係
3.2.4.乾燥収縮量およびクリープ係数
4章 荷重
4.1.一般
4.2.死荷重
4.3.活荷重および衝撃荷重
4.4.プレストレス力
4.5.コンクリートの乾燥収縮とクリープの影響
4.6.常時土圧および静水圧
4.7.温度荷重
4.8.地震荷重および地震時土圧
5章 限界状態
6章 各限界状態において考慮すべき荷重
7章 荷重の組み合せ
7.1.安全係数と修正係数
7.2. 荷重の組み合せ
7.2.1.終局限界状態
7.2.2.使用限界状態
8章 構造解析
8.1. 終局限界状態を検討するための断面力の算定
8.2. 使用限界状態を検討するための断面力および変形の算定
9章 終局限界状態における安全性の検討
9.1.一般
10章 使用限界状態における安全性の検討
10.1.一般
10.2.応力度の算定
11章 耐震性に関する検討
11.1.耐震設計の検討
11.2.地震の影響
11.3.耐震構造計画
第2編 各種上部工の設計
1章 RC高架橋
1.1.荷重
1.2.荷重の組合せ
1.3.材料
1.3.1.コンクリート
1.3.2.鉄筋
1.4. 終局限界状態に対する検討
1.4.1.構造解析モデル
1.4.2.設計断面力
1.4.3.曲げモーメントおよび軸方向力に対する安全性の照査
1.4.4.せん断力に対する安全性の検討
1.5. 使用限界状態に対する検討
1.5.1.応力度の算定
1.5.2.ひびわれに対する照査
1.5.3.変位、変形に対する照査
1.6. 構造細目
2章 PC高架橋
2.1.荷重
2.2.荷重の組合せ
2.3.材料
2.3.1.コンクリート.
2.3.2.鉄筋
2.3.3.PC鋼材
2.4.プレストレス力
2.5.終局限界状態に対する検討
2.5.1.構造解析
2.5.2.設計断面力
2.5.3.曲げモーメントおよび軸方向力に対する安全性の照査
2.5.4.せん断力に対する安全性の照査
2.6.使用限界状態に対する検討
2.6.1.曲げモーメントおよび軸方向力に対する安全性の照査
2.6.2.ひびわれに対する照査
2.6.3.応力度に対する照査
2.6.4.引張鋼材に対する照査
2.6.5.たわみに対する照査
2.6.6.せん断力に対する検討
2.7.施工時に対する検討
2.8.応力度の計算
2.8.1. 曲げモーメントおよび軸方向力による応力度の計算
2.8.2.せん断力による斜め引張応力度の計算
2.9.構造細目
2.9.1.緊張材
2.9.2.最小鋼材量
2.9.3.用心鉄筋
3章 鋼高架橋
3.1.荷重
3.2.荷重の組合せ
3.3.材料
3.3.1.鋼.
3.4.終局限界状態に対する検討
3.4.1.構造解析モデル
3.4.2.設計断面力
3.4.3.曲げモーメントおよび軸方向力に対する安全性の照査
3.4.4.せん断力に対する安全性の照査
3.5.使用限界状態に対する検討
3.5.1.たわみの照査
3.5.2.振動に対する照査
第3編 各種上部工の設計
1章 荷重
2章 材料
3章 地盤定数
4章 構造解析
5章 設計断面力
6章 終局限界状態に対する検討
6.1.曲げモーメントおよび軸方向力に対する安全性の照査
6.2.せん断力に対する安全性の照査
6.3.剛体安定に対する安全性の照査
6.3.1.転倒に対する照査
6.3.2.水平支持に対する照査
6.3.3.鉛直支持に対する照査
6.3.4.各基礎の剛体安定に対する安全性の照査
6.3.5.直接基礎の設計
6.3.6.杭基礎の設計
7章 使用限界状態に対する検討
7.1.ひびわれに対する照査
7.2.変位、変形に対する照査
8章 耐震に関する検討
8.1.地震の影響
8.2.耐震構造細目
第4編 設計例
1章 RC高架橋
1.1.設計条件
1.1.1.道路規格および設計速度
1.1.2.道路線形
1.1.3.構造一般
1.1.4.荷重
1.1.5.地盤条件
1.2.構造解析
1.2.1.解析モデル
1.2.2.解析結果
1.3.上部工
1.3.1.設計断面力
1.3.2.終局限界状態の照査
1.3.3.使用限界状態の照査
1.4.下部工
1.4.1.設計断面力
1.4.2.終局限界状態の照査
1.4.3.使用限界状態の照査
1.5.基礎工
1.5.1.橋脚の固有周期
1.5.2.杭の設計鉛直支持力
1.5.3.剛体安定の照査
1.5.4.変位の照査
1.5.5.杭本体の設計
1.6.耐震に関する照査
2章 PC高架橋
2.1.設計条件
2.1.1.道路規格および設計速度
2.1.2.道路線形
2.1.3.構造一般
2.1.4.荷重
2.1.5.地盤条件
2.2.構造解析
2.2.1.解析モデル
2.2.2.解析結果
2.3.上部工
2.3.1.設計断面力
2.3.2.終局限界状態の照査
2.3.3.使用限界状態の照査
2.4.下部工
2.4.1.設計断面力
2.4.2.終局限界状態の照査
2.4.3.使用限界状態の照査
2.5.基礎工
2.5.1.橋脚の固有周期
2.5.2.杭の設計鉛直支持力
2.5.3.剛体安定の照査
2.5.4.変位の照査
2.5.5.杭本体の設計
2.6.耐震に関する照査
3章 鋼高架橋
3.1.設計条件
3.1.1.道路規格および設計速度
3.1.2.道路線形
3.1.3.構造一般
3.1.4.荷重
3.1.5.地盤条件
3.2.構造解析
3.2.1.解析モデル
3.2.2.解析結果
3.3.上部工
3.3.1.設計断面力
3.3.2.終局限界状態の照査
3.3.3.使用限界状態の照査
3.4.下部工
3.4.1.設計断面力
3.4.2.終局限界状態の照査
3.4.3.使用限界状態の照査
3.5.基礎工
3.5.1.設計断面力
3.5.2.地質条件
3.5.3.杭の設計鉛直支持力
3.5.4.杭の諸定数
3.5.5.剛体安定の照査
3.5.6.変位の照査
3.5.7.杭本体の照査
3.6.耐震に関する照査
3.7.支承条件の変化による下部工への影響
3.7.1.支承条件
3.7.2.設計水平震度
3.7.3.下部工への影響
9章 終局限界状態における安全性の検討
9.1.一般
10章 使用限界状態における安全性の検討
10.1.一般
10.2.応力度の算定
11章 耐震性に関する検討
11.1.耐震設計の検討
11.2.地震の影響
11.3.耐震構造計画
報告書全体概要
橋梁形式研究委員会は旧多径間連続高架橋研究委員会の後を受けて平成3年4月に発足した。本委員会の目的は、景観および供用性に重点をおいた新しい橋梁形式を追求し、それらの設計・施工法を研究することである。勿論、本目的は遠大なものであり、2年間という限られた期間で到底達成できるものではない。そこで、参加された委員諸氏の興味ならびに与えられた諸条件を考慮し、前委員会で残された問題を含めて、つぎの3つの課題について調査・研究を行うことにした。
@多径間連続高架橋に対する限界状態設計法のマニュアルの作成
A景観、供用性ならびに新材料の利用などに力点をおいた新しい橋梁形式の調査
B既存の鉄筋コンクリートT桁橋の現場実験による、継ぎ手の連続化と力学特性の検討
具体的には、総勢38名の委員諸氏を、それぞれの興味に応じて3つの分科会に分けて作業を進めた。すなわち、A分科会は@の課題を担当し、初心者に対する手引きにもなるように、具体的な設計計算例をつけたマニュアルつくりに専念した。B分科会はAの課題を担当し、既往の資料ならびに文献から得られた情報だけではなく、委員各自が過去に経験した設計例あるいは計算例を紹介し、全員の議論を通じてそれらの新規性を抽出し、橋梁形式の新規性について分類・整理を行った。C分科会はBの課題を担当した。この課題に取り組めたのは、大阪府茨木市の西面大橋(RCT桁橋)の撤去・改築に伴い、本橋の破壊を含めた実験の機会を得られたことによるもので、この実験を遂行するに当たっては、大阪府茨木土木事務所のご協力、ならびに、松井繁之外来委員を中心とする本委員会委員と新コンクリート構造研究委員の多大な尽力に謝意を表する次第である。
本報告書は各分科会ごとにまとめられた3つのパートから構成されている。最初に述べたように、新しい橋梁形式の追求という遠大な目的に対しては、いささかささやかな内容かもしれないが、それぞれの分科会の委員諸氏が忙しい日常業務の間をぬっての労作である。本報告書が広く利用され、新しい橋梁形式の一助となれば望外の幸せとするところである。
平成5年5月
橋梁形式研究員会
委員長 園田恵一郎
<A分科会活動概要>
土木学会より、昭和53年11月に「コンクリート構造の限界状態設計法指針(案)」、昭和60年10月に「コンクリート標準示方書」が出版され、我国の設計法は、許容応力度法から限界状態設計法へ移行しようとしている。そのような流れの中で、本委員会の前身である「多径間連続高架橋研究委員会」では昭和60年の業務研究報告書「多径間連続高架橋の合理的構造形式および設計法の調査研究」(資料515-45)ならびに昭和63年「多径間連続高架橋の合理的構造形式および設計法の調査研究」(資料515-49)で、11径間連続RCホロースラブ橋を対象に、限界状態設計法による上部・下部(橋脚)構造の試設計を行い、さらに、平成3年では「多径間連続高架橋の合理的構造形式および設計法の調査研究」(資料515-54)で、昭和60年「コンクリート標準示方書(土木学会)」に基づいた連続RC歩ロースラブ橋の上部工、橋脚、食い基礎設計の試設計を行うとともに、限界状態設計法で用いられる各種係数の検討も合わせておこなってきた。
本委員会の当分科会では、前身である「多径間連続高架橋研究委員会」の長年にわたって蓄積された限界状態設計法の成果を踏まえ、コンクリート標準示方書、道路示方書、土木学会鋼構造物設計指針に基づき、(財)鉄道総合研究所の「鉄道構造物芳醇解説」を参考に、多径間連続高架橋の限界状態設計法のマニュアルを作成した。
本報告書では、第1編に設計のためのガイドラインとして設計条文を定め、第2編においてRC高架橋、PC高架橋、鋼高架橋の3種類の上部工形式に対する設計マニュアルを示している。さらに、第3編では下部工の設計マニュアルを示し、最後の第4編で3種類の上部工形式について第2編、第3編に従った設計例を示している。
なお、本設計マニュアルは以下に示す2点に留意して作成されている。
@ 各種安全係数は、RC、PC、鋼のいずれの形式においても、許容応力度で設計した場合と同程度の安全率になるように定め、上部工の形式にかかわらず同一のものを使用している。
A 設計においては、「コンクリート標準示方書」に定めるように、温度、乾燥収縮、クリープの強制変形による断面力は、終局限界状態の照査に対して無視している。
B コンクリート標準示方書では、下部工に対する具体的な検討方法が示されていないためおもに道路橋示方書W下部構造編、同X耐震設計編の各項目により検討を行うものとしている。
本報告書は、大阪市立大学 園田恵一郎教授、大阪大学 松井繁之教授梁先生の指導により以下に示す各委員が担当し、寺村 務(大和設計梶jが代表幹事となってまとめたものである。RC高架橋担当:石川一美(第一技研コンサルタント梶j・中山 誠(復建調査設計梶j・三村博美(第一復建梶j、PC高架橋担当:山下裕志(オリエンタル建設梶j・池本 孝(潟sー・エス)・松本弘道(国際航業株)、鋼高架橋担当:三尾一男(鞄本構造橋梁研究所)・鷲尾修一(駒井鉄工梶j・三浦洋一(大日本コンサルタント梶j
委員名簿
No. |
所 属 名 |
氏 名 |
1 |
大阪工業大学 工学部 土木工学科 |
栗田章光 |
2 |
大阪市立大学 工学部 土木工学科 |
園田恵一郎 |
3 |
近畿大学 理工学部 土木工学科 |
谷平 勉 |
4 |
大阪大学 工学部 土木工学科 |
松井繁之 |
5 |
オリエンタル建設梶@大阪支店 工務部 |
山下裕志 |
6 |
潟Iリエンタルコンサルタンツ 大阪支社 |
木村隆明 |
7 |
片山ストラテック梶@橋梁設計部 設計一課 |
竹野基司 |
8 |
川田建設梶@大阪支店 |
樋口雅善 |
9 |
協和設計梶@設計部 |
竹中豊彦 |
10 |
近畿技術コンサルタンツ梶@ |
井口純治 |
11 |
葛゚大設計事務所 大阪支社 |
伊丹 大 |
12 |
褐I本鉄工所 橋梁設計部 |
石原一男 |
13 |
褐嚼ン企画コンサルタント 構造設計部 |
川上盛樹 |
14 |
褐嚼ン技術研究所 |
大野政雄 |
15 |
国際航業梶@関西技術所 コンサルタント部 |
松本弘道 |
16 |
駒井鉄工梶@橋梁技術部 設計1課 |
鷲尾修一 |
17 |
且井鉄工所 設計第2部 設計1課 |
小山雅己 |
18 |
日本構造情報梶@システム部 |
富田耕司 |
19 |
鰹C成建設コンサルタント |
山田諭一 |
20 |
第一復建梶@大阪本部 |
三村博美 |
21 |
大日本コンサルタント梶@大阪本社 構造部 |
三浦洋一 |
22 |
大和設計梶@技術第二部第四課 |
大崎好則 |
23 |
大和設計梶@技術第二部 |
寺村 務 |
24 |
中央復建コンサルタンツ梶@第2設計部 |
目野 豊 |
25 |
樺骰巣Rンサルタント 技術第2部 |
宮本好昭 |
26 |
鞄結梃嚼ンコンサルタント 関西支店 |
足立宏行 |
27 |
東洋技研コンサルタント梶@技術部 |
石川一美 |
28 |
日本技術開発梶@大阪支社 土木部 |
古川保和 |
29 |
日本鋼管梶@大阪支社 橋梁計画室 |
家村 剛 |
30 |
鞄本構造橋梁研究所 大阪支社 設計1課 |
三尾一男 |
31 |
潟jュージェック 土木2部 |
大橋紀行 |
32 |
鰹t本鉄工所 設計技術部 |
平見勝洋 |
33 |
轄辮_コンサルタンツ 神戸支店 |
最田扇矢 |
34 |
潟sー・エス 大阪支店 技術部 |
池本孝 |
35 |
兜x士ピー・エス 大阪支店 |
真鍋英規 |
36 |
復建調査設計梶@大阪支店 設計課 |
中山 誠 |
37 |
前田設計梶@大阪支店 技術3課 |
麻野愼策 |
38 |
渇。河技術情報 大阪営業所 |
木村雅裕 |