昼間時交通開放を伴う合成箱桁橋の床版打換工法

東洋技研コンサルタント梶@   石川 一美
○ 斉木 聖二

論文要旨

 近年車両の大型化・重量化が進み,旧仕様で設計された橋梁の床版の損傷が進行し,その対策が橋梁の維持・管理上の大きな課題となっている。本報告は,1-BOXの鋼単純合成桁橋の床版打換工事に関する工法選定,設計および施工時の安全管理についてとりまとめたものである。合成桁の床版打換はその力学特性から見て,本来交通を遮断して行うが,本路線は地域の唯一の幹線道路(国道29号)であり,長期にわたり道路機能を代替えできる迂回路は存在しないため,昼間は完全に交通開放し夜間のみの通行止により工事を行う必要があった。この目的に適した床版打換工法として,昼間時は本来の合成桁橋の機能に復元させて交通開放を行い,夜間の限定された時間内でプレキャストパネル床版の部分打換による急速施工を行った。これらの工法の選定と設計・施工計画を行い,施工中には安全確認のため管理計測も行った。これらの概要を報告したものである。

キーワード

橋梁分野,橋床版,合成床版,合成桁橋,鋼橋,道路橋