フロンテ・ESA併用工法による大規模立体交差工事の設計・施工計画
中央復建コンサルタンツ梶@ 嵩原 安孝
○ 松下 幸裕
和田 信祐
論文要旨
市街地における立体交差道路の大規模化と深度化が進む中,交差物との制約条件,立地条件が仮設・本体計画を左右し,ひいては,工事費の増大と施工の複雑化に大きく起因している。この観点から本報文は,1)軌道下横断延長L=82m 2)民地へアンカー不可 3)列車徐行のミニマム化等を設計理念として,非開削工法であるフロンテ・ESA併用工法の立案と特殊U型ドック(発進立坑)を計画した。凾体推進は立坑の小規模化を念頭に6凾体分割方式(失行4凾体,後続2凾体)を採用し,補助反力で3凾体をけん引した。凾体による推進反力が確保された時点で,ESA工法(全6凾体)の無限自走の尺取り虫推進に切替え,推進計画を行った。本工法は,軌道下工事に課せられた大規模推進,推進停止期間の短縮,特殊条件下立坑等を可能にした大断面片押し推進を実現した。長大推進は,パイプルーフ,薬液注入,凾体推進において,施工精度が懸念されており,計測,施工管理結果を設計に反映する必要がある。
キーワード
立体交差道路,軌道下推進,軟弱地盤,被圧水,ESA工法,フロンテジャッキング工法,ボックス,立坑,パイプルーフ,補助工法