地盤材料としての石炭灰の工学的性質

潟jュージェック ○ 竹澤請一郎
前川   太

論文要旨

 石炭灰は産業廃棄物として大半が埋立処分されてきたが処分地の高度利用のためには地盤材料としての石炭灰の材料特性と埋立地盤の特徴を把握した地盤改良が必要となる。石炭灰は自己硬化性があるため,灰種や締め固めによる強度の差があり,しかも同じ灰種でも水中への投入方法が原因で埋立地盤の密度や強度などの土質パラメータに大きなばらつきが生じる。本論文では,既往研究の調査や堆積圧密実験と埋立模型実験を行い,これらの点について明らかにしている。このような土被りによらない密度や強度のばらつきについては,一般的な土質調査結果よりその原因やばらつきの傾向を把握することが不可能と考えられ,石炭灰埋立地盤を取り扱う場合,ばらつきがあるものとして対処する必要がある。

キーワード

石炭灰,有効利用,工学的性質,埋立材料,模型実験