土砂災害からみた避難と問題点

潟pスコ ○ 木村田 和也

論文要旨

 土砂災害から人命を守るための防災体制づくりの一環として、建設省は平成元年より「総合土砂災害対策モデル事業」として降雨情報による警戒・避難体制の整備を推進するために、地域特性に応じモデル地域を選定し、具体的な方策を検討している。
 本論文は、K県T町をモデル地区として進められた「総合土砂災害モデル事業」のうち、先行して検討された矢野の提案した土石流の警戒・避難基準雨量設定に関する改良案に沿った半減期と実効雨量について、その妥当性を検証し、警戒・避難基準の運用方法、問題点等を検討したものである。なお、急傾斜地崩壊(がけ崩れ)、地すべりについては当該地区該において被害実例が少なかったため、運用可能な結果は得られなかったこともあり対象外としている。

キーワード

土砂災害、警戒・避難基準雨量、運用方法、土石流、半減期と実効雨量