道路交通振動軽減対策工の効果予測に関する解析的研究

日本技術開発�梶@○　岩田　　克司
　森　　敦
　　阪神高速道路公団　　徳永　　法夫

論文要旨

　阪神高速道路公団では高架橋から発生する交通振動を低減するための方法の一つとして、環境施設帯を使った対策として防振溝・壁の有効性について検討している。これまで、地中防振壁による高架橋の道路交通振動対策は実施されておらず、その有効性については、平面道路での実施例等を参考に推定できるものの、工学的に十分な理解や考察がなされていない。そこで、本研究では2次元有限要素法にもとづく数値解析によって交通振動の防振壁による振動軽減効果の予測を行った。特に本研究の解析では、入力荷重波を2次元有限要素モデルより得られた伝達関数及び、検討地点で行われた振動の実測結果の地表面での加速度波形から逆算して作成するという点で、従来の解析と異なる手法を用いている。
　本報告は以上の手法によって実構造物での実測データに基づいた解析モデル作成の考え方を示し、それを用いて地盤伝播経路における振動軽減のための対策工の効果について考察したものである。

キーワード

道路交通振動、伝播経路対策、地中防振壁、有限要素法、振動対策工