鋼コンクリートサンドイッチ構造を用いた沈埋函の設計

(株)オリエンタルコンサルタンツ     吉川  学
 ○ 岸本雅文

(株)ピー・エス    須田  隆

論文要旨

 鋼コンクリートサンドイッチ構造は、鋼構造とコンクリート構造の特徴を最大限に生かせる構造的な長所がある。また、通常鉄筋コンクリート構造で必要とされる支保工、型枠工、配筋工、コンクリート打設工のうち先の3工種が不必要となり、工程的に有利と言われている。しかし、閉塞された空間に対するコンクリートの充填性の問題および設計方法が確立されていないという理由で、今まであまり採角されてこなかった。
 しかし、最近締固め不要のコンクリートが開発され充填性に対する問題が解消されたことに加え、この構造を神戸港港島トンネルに採用するにあたり、港島専門委員会を設置し、設計方法の確立を行ったことで、今後鋼コンクリートサンドイジチ構造を採用する構造物が増えることが予想される。
 本稿は、その構造概要および設計手法について神戸港港島トンネルを例に紹介するものである。

キーワード

沈埋トンネル、合成構造、高流動コンクリート、海底トンネル