地域と共生する水力発電所づくり

株式会社 ニュージェック 環境計画部 ○ 板野 雄三

論文要旨

 今後の水力開発地点は、小規模化し、かつ、河川上流部の奥地へと移ってきており、その開発をすすめるにあたっては、自然環境に対する十分な配慮はもとより、地域の活性化に寄与し、住民の利用に供するなど社会環境に配慮した水力発電所(地域共生型中小水力発電所)の開発が必要となっている。
 本稿では、中小規模の水路式(流れ込み式)発電所を対象とした社会環境対策を取り上げ、さらにそのうち発電所建屋、水圧管路、取水ダム等の発電関連施設、建設工事により利用可能となる土捨場等の用地及び減水区間における、施設の開放と利用手法、あるいは水辺環境整備の手法等についての対策を検討した。

キーワード

中小水力発電所、社会環境対策、地域共生、発電施設開放、水辺環境整備