長距離圧送における硫化水素抑制対策及び圧送管閉塞に関する検討
日本工営梶@大阪支店技術第一部 ○ 大久保 有芳
論文要旨
昨年度設計を行った汚水中継ポンプ場は、汚水の圧送距離が約4,100m、実揚程が約60mとなることから、圧送管内での硫化水素生成が懸念された。このことから、圧送管内での硫化水素生成量を予測した結果、基準値を上回る量となったため、その生成抑制対策として経済的かつ維持管理の容易な空気注入システムを選定した。
圧送管内に空気を注入することにより、管内の汚水の流れが気液2相流となることから、圧力損失への影響が考えられる。このことから、空気注入した場合及び満管流の場合の圧力損失との間にどの程度の差異が生じるかを検討した。
また、圧送管内閉塞対策として汚水循環によるフラッシングを提案し、フラッシングに必要な流速及び運転操作方法について述べた。
キーワード
硫化水素、空気注入システム、フラッシング、圧送管閉塞