スリ・ランカ国「Old Bridges」調査報告
(株)オリエンタルコンサルタンツ 関西支社 総合技術部 ○ 西 陽稔
論文要旨
本稿は、スリ・ランカ国で現在も供用されている古い橋梁群について、土木史的観点から報告するものである。これらの橋梁群はイギリス植民地時代(1802から1948)に建設されたもので、比較的規模の大きい橋梁が50橋程度残されている。調査内容は、既設資料に基づく橋梁位置、橋梁形式、構造概要、建設年次等の取まとめ及び分析、現地踏査による写真撮影、構造図の復元等である。これらの資料から、近代土木遺産として価値があると考えられる橋梁、景観的に優れる橋梁を10橋程度抽出した。現在スリランカ国では、経済発展に伴う橋梁架替事業が進行中であり、土木資産としての資料の整理、保存・活用の検討が望まれる。
キーワード
スリランカ、橋梁、景観、土木史、近代文化遺産