既設構造物の固有振動数推定手法の開発

�潟Aーバン・工ース　土木部 　　庄 　健介
中川元宏
○ 佐藤 　亮

神戸大学　工学部　建設学科　教授　工博 　　北村泰寿

論文要旨

　鉄道構造物の健全度試験として衝撃振動試験が広く利用されている。重錘による打撃を利用することで比較的簡単に試験を行えるという長所がある反面、構造物に桁や付属物が付加されている場合や、道路交通等の振動源が構造部の近傍にある場合には、固有振動数を特定することが困難な場合が少なくない。衝撃振動試験は固有振動数の特定にフーリエ変換を用いているが、当社では、固有振動数を精度良く特定する手段として、近年地震波等の解析に適用されてきているウェーブレット解析を利用する方法を開発した。本論文では、固有振動数の特定が困難であった橋脚のデータにこの方法を適用した事例を紹介する。

キーワード

衝撃振動試験，ウェーブレット変換，ウェーブレット多重解像度解析