道路陥没の原因調査とその対策工法の例

株式会社シードコンサルタント ○ 中村 高志

論文要旨

 調査地の道路は、20年ほど前に河川沿いの急傾斜地に高盛土して拡幅した導路であり、最近、枕下・変状が著しく進行してきており、路面の一部が陥没するまでになってきたので、その原因を機械ボーリングを主とする調査で調べ、対策工を検討した。
 ボーリング調査や道路下を横断するボックスカルバート(水路)の破損・漏水状況等の調査結果から沈下・変状の原因は高盛土の盛土材料あるいは、締固めの悪さとボックスカルバートからの漏水による盛土の細粒土の洗掘・流失によると判定した。
 その対策工としてボックスカルバートの下位の地盤に薬液注入工による地盤改良を行い、ボックスカルバートの一部撤去・新設およびアンカー工、補強土壁工法による現況擁壁の補強・改良工法を採用した。

キーワード

原因調査,盛土,沈下・変状,漏水,ボックスカルバート