薄肉二次覆工工法(ポリリング工法)の開発と設計・施工事例
渇恆コ組 山本祐司
論文要旨
シールド工事の主なコスト縮減策としては、二次覆工を薄肉化あるいは省略することにより、掘削断面を縮小する方策が挙げられる。コンクリートセグメントでは、セグメントの形状や新しい継ぎ手の開発等によって二次覆工の省略が可能となり、雨水貯留管等の構造に採用されている。
一方、鋼製セグメントでは、内面平滑性および防食性確保の観点から、二次覆工を省略できないのが現状である。そこで、鋼製セグメントを用いた場合の薄肉二次覆工工法としてポリリング工法を開発した。
また本工法は、ライニング材の材質として高密度ポリエチレンを使用しているため、耐薬品性、耐摩耗性に優れた管渠を築造できるものである。
本報では、開発したポリリング工法の概要および施工事例について報告する。
キーワード
シールド工事、鋼製セグメント、薄肉二次覆工、高密度ポリエチレン