明石川多自然型河道計画設計
内外エンジニアリング梶@河村農二
論文要旨
明石川は神戸市北区五葉2丁目を水源とし、主に神戸市西区を流れ播磨灘に注ぐ、流路延長約26km、流域面積126.7kuの二級河川である。本計画区間は平野橋(R175)から薬師谷川合流部、宮前統合井堰を含む延長約1.1kmの中流域である。現況の河道は蛇行した澪筋、瀬や淵、河原、河畔林など美しい砂州の河川景観が残っているが、河川改修により約2.0m河床を掘り下げるため、河川環境・景観に大きな影響を与える。
計画は、砂州の現況河道を再現することを改修のビジョンとし、川の自然を活かし復元・保全する工夫を提案した。工夫としてワンドと淵の築造、ホタルや二枚貝の棲む薬師谷川の保全方法、宮前統合井堰の一年中水が枯れない迂回魚道などである。さらに、町に流れる川として、地域の人たち、とくに子供たちが日々の暮らしの中で水辺で遊ぶ川を目指し、改修の内容を宣伝するパンフレットを作成した。
キーワード
砂州河川の保全・復元、支川の保全、迂回魚道