水質保全ダムの水質保全効果について
鞄建設計 小川貴裕
論文要旨
ダムの設置目的としては、台風・集中豪雨等による洪水被害の防止(治水効果)、近年の都市集中・産業立地等による水需要増加への対応(利水効果)が挙げられる。しかしながら、ダム貯水池での堪水後、富栄養化現象、土砂流入による本ダム貯水能力の低下、アオコ発生による景観障害等が問題となっており、早急な対応が望まれている。
本論では、このような状況を踏まえ、環境保全対策の一つとして水質保全ダムに着目し、既往の水質保全ダム事例をもとに、水質保全ダムの機能、効果(水質浄化効果、親水活用等)を整理するとともに、今後の設置計画にあたっての留意事項および課題をとりまとめた。
キーワード
水質保全ダム、水質保全、容量保全、湖面利用、親水機能