駅前広場景観整備における住民との合意形成
玉野総合コンサルタント梶@岡村 淳
論文要旨
宝塚市の東側に位置するJR中山寺駅周辺は、植木産業が盛んな地域であり、まちを訪れると整然と並んだ木々や色とりどりの花々を目にすることができる。このJR中山寺駅の南側にて、区画整理事業が行われることとなり、その事業の一環として駅前広場が整備されることとなった。そして、駅前広場の景観に関して、区画整理の組合員を含む地元住民と合意形成を図り、景観の整備を行った。
公共事業においては、一般的に各種のデザインが設計者や行政サイドにて決定されることが多く、住民が企画段階から参加することは少ない。しかし、主要なユーザーとなる住民がデザインの企画段階から参画することで、事業がスムーズに進行したり、管理段階においても協力が得られやすくなるなどの利点がある。
本論文では、駅前広場景観の住民との合意形成について、それぞれの施設を例にとりながら、意思決定の過程を紹介するとともに、この方式におけるポイントについても考察する。
キーワード
景観整備、駅前広場、住民参加型、植栽計画