橋梁の健全度診断技術について
中央復建コンサルタンツ梶@保全技術系グループ ○ 井上裕司
中央復建コンサルタンツ梶@業務推進本部 田中隆一郎
中央復建コンサルタンツ梶@計測診断系グループ 和久昭正
論文要旨
最近,老朽化にともなう社会資本の劣化が社会問題となっている.わが国の道路橋は1960年以降の高度成長期から急激に整備が進められ,このときに架設された道路橋が10年後には供用年数50年を超える.一方,道路橋を管理する国や地方自治体の財政は現在非常に厳しい状況にあり,このままでは財政不足に伴う維持管理不足によって供用を停止せざるを得なくなることも考えられる.このような状況を回避し道路橋が老朽化してもなおサービスを提供し続けるためには,現時点の橋梁の状態を的確に把握し,適切な維持管理計画をたてることによって効率的な維持管理をおこなう必要がある.ここでは構造物の状態を把握する診断手法の一つとして鋼橋の健全度診断手法を紹介するとともに,より効率的な維持管理方法について述べる.
キーワード
健全度診断・予防保全・荷重車載荷試験・累積疲労損傷度・維持管理計画