花崗岩風化地域における生産土砂量の推定
褐嚼ン技術研究所 ○ 柳崎 剛
褐嚼ン技術研究所 平野 洋一
論文要旨
瀬戸内海周辺の花崗岩風化地域では、明治〜昭和初期頃にかけて、薪炭材や建築材等の伐採によりほとんどの地域で山腹斜面が禿赦地化していたといわれている。裸地や低植被斜面で生産される多量の土砂は、渓流区間に不安定土砂が堆積し、定期的に発生する大規模な出水等により度重なる土砂災害を引き起こしてきた。
ここでは、花崗岩風化地域の生産土砂量の推定方法について、長期的時間スケールの観点から検討を行った。土砂の発生、流下過程について時系列的に追跡することが可能な生産モデルを構築することで、土砂生産域における土砂動態について精度良く把握することが可能となった。また、このような地域で古くから展開されてきた山腹工の効果についても定量的な把握が可能となった。
キーワード
生産土砂、土砂動態、長期的時間スケール、山腹工、緑の砂防、定量的把握