公共交通を活用したＴＤＭ社会実験について

�潟Iリエンタルコンサルタンツ　 中村　司

�潟Iリエンタルコンサルタンツ　○ 辻本　宗夫

論文要旨

　近年、自動車交通の利用の仕方については、渋滞などへの交通対策だけからでなく、車からのＣＯ２排出を削減する地球環境問題対策、交通弱者化する高齢者のモビリティ確保、中心市街地活性化のための都心部でのモビリティの確保などの視点からも、見直しが求められている。
　また、財政上の制約などから、今後の都市づくりは、行政がハード施設を整備することだけでなく、市民が参加して既存ストックの有効活用を図ることが望ましい姿であると言える。
　本稿ではこのような背景を踏まえ、朝のピーク時間帯に発生する道路交通渋滞を緩和するために、公共交通および自転車を活用して実施したＴＤＭ社会実験を報告する。社会実験では渋滞ポイントにおける渋滞長、通過時間の減少などの定量的な効果の他、実験後のアンケート調査から、市民が交通渋滞対策に対して高い関心を持っていることが確認された。

キーワード

ＴＤＭ，社会実験，公共交通利用促進，自転車