鋼矢板護岸の防食・防汚対策
日本建設コンサルタント梶@○ 前田義孝
同上 大川原雄一郎
論文要旨
本論文にて対象としている鋼矢板護岸は、鋼矢板構造にて築造された既設水路を示すものであり、地域内を流れる都市内河川(支川)と本川とを揚排水機場を介して接続している開水路である。
当該地点は本川の感潮区間に位置し、揚排水機場により通常時は工場排水や生活排水による水質汚濁の対策として浄化用水を導水しており、洪水時は浸水被害対策として本川への強制排水を行っている状況である。そのため、浄化用水には塩水が混入し、鋼矢板の腐食や貝類等の付着が顕著に見られ、今後の腐食の進行等が懸念される。
このような状況を踏まえ、本稿では、河川における既設鋼矢板の腐食および貝類等の付着について、@現状調査の実施、A今後の腐食防止「防食」対策と貝類等付着防止「防汚」対策の提案 を行った一例として報告する。
キーワード
鋼矢板護岸,腐食調査,貝類付着調査,防食・防汚対策