近畿地方整備局は、平成13年2月“淀川水系流域委員会”を設置し、約2年の歳月をかけ、今後の河川整備のあり方について提言を頂いた。この提言に対する取り組みの中から、河川整備計画における一般意見の聴取反映の先進的な事例として、当社が国土交通省琵琶湖河川事務所からの委託を受け実施した多様な取り組みと、その成果を紹介するものである。中でも、ダムについての対話討論会は、意見の異なる住民どうしがワークショップ形式でひざを付き合わせた討論を行うことにより、相手の立場や状況をある程度理解できるようになり、相手に配慮した発言や議論を行う場面も見られ、河川整備計画策定に向けての、住民の相互理解や合意形成を図る上での新たな成果を得たと言える。本稿は、これらの事例をもとに、一般意見聴取・反映のあり方について、一考察を行ったものである。
河川整備計画、一般意見聴取、合意形成、相互理解 |