我が国では、急速な高齢化の進展や「ノーマライゼーション」理念の社会への浸透が進み、障害者が障害のない者とともに活動し、サービスを受けることができるように配慮することが望まれている。こうした中で、「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動円滑化の促進に関する法律(交通バリアフリー法)」が平成12年11月15日に施行され、道路の整備においても交通バリアフリー化の推進が強く求められている。本論文では、道路行政に関わる人たちに交通バリアフリーに対する理解を深めてもらうとともに、児童・学生等に広く行政への取り組みへの理解、関心を深め、交通バリアフリー促進への意識の高揚を図ることを目的として国土交通省近畿地方整備局近畿技術事務所(以下、近畿技術事務所という)から委託を受けて設置した「交通バリアフリー比較体験コース」について紹介するものである。
交通バリアフリー、体験コース、道路の移動円滑化整備ガイドライン |