押出し架設を考慮した2径間連続曲線下路PC桁の設計

論文要旨

大阪外環状鉄道事業は、城東貨物線の施設や用地を活用しながら複線化・電化を行い、新大阪駅から大阪東部地域を経てJR関西線の久宝寺駅にいたる旅客線を整備するものである。俊徳道架道橋は、都計繩手大阪線と都計大阪金岡線、および近畿日本鉄道鞄゙良線との交差部に位置している。本橋は、現在単線で鋼桁が2連架かっているが、複線化ならびに交差道路の拡幅に伴うスパン割り変更により、架け替えを行うものである。線路切換順序により先行して施工する上り線の構造は、交差道路の幅員、線路縦断、および平面線形上の制約等から、橋長77mの2径間連続曲線下路PC桁とした。また、架設方法は、近鉄線の桁下での施工であることや、架設時に桁下の道路空頭を確保することなどを考慮し、押出し工法を採用した。なお、下り線の構造は単純下路PC桁とし、線路切換後、オールステージング工法により、架設を行うこととした。これまで鉄道橋では、下路PC桁の押出し工法の適用事例は少なく、加えて本桁は、連続曲線桁であることから、事前に十分な検討を行う必要がある。ここでは、主に架設に関する設計上の検討事項について述べる。

キーワード

押出し工法、2径間連続曲線下路PC桁、曲線桁